一般社団法人 軽金属学会

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エッセイ

研究生活を振り返って

平成25年9月9日掲載

小林  遼

芝浦工業大学大学院
理工学研究科 機械工学専攻
生産加工プロセス研究室

 

 この度は,優秀ポスター発表賞という素晴らしい賞を頂き,誠にありがとうございました.初めての学会参加で本賞を頂けたのは大変光栄であり,とても印象に残る大会となりました.さらに私の発表を聞いてくださった皆様からの貴重なアドバイスや励ましのお言葉を今後の糧とし,日々精進しながら,研究に取り組んでいきたいと思っています.

 私は機械機能工学科の生産加工プロセス研究室に所属しており,材料加工に関する研究を行う研究室です.そこで私は『材料強度評価方法開発のための工業用金属材料の二次元切削』というテーマで研究を行っており,切削加工を行う製造現場にて簡易的かつ最適な加工条件や材料特性を算出出来るシステムの作成に取り組んでいます.町工場等の製造現場では職人の経験や勘に頼ることが多く,未経験の材料や加工条件の見直しをする際には試験が必要となります.そのため,試験する時間やコストがロスとなり,生産性の低下を招きます.そこで,本プログラムを用いて,簡易的に最適な加工条件を推測することが出来れば,生産性の向上につながり,実際の製造現場で使うことが出来るシステムの構築を目指しています.

 今大会を振り返ると,ポスター発表は自分の研究生活での最も貴重な経験の一つとなりました.初めてのポスター製作ということもあり,どのように図表や文字を配置すれば,見やすいか,分かりやすいか等を試行錯誤しました.さらに今大会では切削加工に関する研究発表が少なく,来場者の方々にどれくらい興味を持って頂けるか未知数でもあったため,不安な気持ちでいっぱいでした.しかし,いざポスター発表が始まると様々な方がポスターを見に来てくださり,「このシステムが完成したら現場ではとても助かるよ」,「おもしろそうな研究だから実現できるようにがんばってね」とたくさんの応援のお言葉を頂き,より研究の意欲が湧いてきました.さらに,私の研究紹介を理解して頂くことが出来たため,自信に繋がりました.

 この様な研究を行い,本大会で受賞が出来たのも,指導教員の青木先生や研究室のメンバー(写真)の支えがあった結果だと思います.研究で壁に直面しても,先生や研究室の仲間が常にアドバイスをしてくれ,親身に考えてくれます.そして,研究室はいつも和やかな雰囲気でやるときはやる,遊ぶときは遊ぶといったメリハリがあり,とても居心地の良い研究室です.この場をお借りし,日頃多大なご指導ご鞭撻を賜りました青木孝史朗教授,青木研究室の皆様,研究に協力して頂いた横浜技術研究所の皆様に心よりお礼を申し上げます.

 
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