一般社団法人 軽金属学会

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6月28日(火) 第124回シンポジウム「衝撃工学の基礎と安全深化のための軽金属工業製品への応用」


開催期間

開催期間 2022年6月28日(火)10:00~17:00  ※参加申込締切6月20日(月)

※参加申し込み期間は終了しました

概要

概要 自動車,鉄道,航空機(輸送機器)やスマートフォンを代表としたモバイル機器の設計において,衝撃(高速変形,高ひずみ速度変形)から安全を担保する技術開発が進められている。これらの製品は軽量であることが求められ,軽金属材料の使用が期待されている。しかし,設計段階から,衝撃工学の基礎を理解せずにものづくりが行われている現状が散見されており,衝撃工学の社会実装が懸念される。よって,衝撃工学の理解は,軽金属材料の構造材料としての利用において,許容設計から限界設計への大きな転換となり,安心,安全,信頼の深化に向けた取り組みと繋がることが期待される。
 そこで本シンポジウムでは,軽金属分野では馴染みの薄い,衝撃工学の基礎(衝撃の基礎,試験手法のJIS規格など)から,軽金属材料の材料強度のひずみ速度依存性,衝撃現象の解析技術の基礎,さらに応用として軽金属工業製品の安全における衝撃工学の貢献を2件ケーススタディーとして解説する。
詳細プログラム(敬称略):
10:00 開会の挨拶
10:05~11:45
1.衝撃工学の基礎
   株式会社衝撃工学研究所、大阪大学名誉教授 小林 秀敏
衝撃工学の基礎となる応力波の伝播の考え方から,高ひずみ速度試験として世界的に普及しているスプリット・ホプキンソン棒法の原理を紹介する。

12:45~13:35
2.軽金属材料の材料強度のひずみ速度依存性
   スペース・ダイナミックス研究所 代表 小川 欽也
衝撃変形における材料強度の温度とひずみ速度依存性について,転位運動の熱活性化理論を用いて解説する。また,アルミニウム合金,チタン合金のデータも合わせて紹介する。

13:35~14:25
3.陽解法による衝撃現象の解析技術の基礎
   伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
   材料・工学技術部 応用技術第1課
   エキスパートエンジニア 津田 徹
数値シミュレーションにおいて衝撃現象を扱う際には様々な技法が用いられている。ここでは,支配方程式の時間積分法における陽的手法,衝撃波による振動現象を抑える人工粘性力,アワーグラス制御法,構成方程式における応力積分法などについて紹介する。

14:40~15:30
4.応用例1:宇宙構造物へのスペースデブリの超高速衝突~スペースデブリバンパーにおける軽金属材料~
   名古屋工業大学 電気・機械工学科 教授 西田 政弘
スペースデブリは地球の低軌道を超高速で周回しており,衝突速度は平均10km/sといわれる。超高速での衝突現象の基礎を解説し,スペースデブリの観点から,宇宙構造物やスペースデブリバンパーへの軽金属材料の応用について説明する。

15:30~16:20
5.応用例2:英国向けアルミ車両の衝突安全性~衝突解析と実物衝突試験による衝突エネルギ吸収構造の開発~
   Hitachi Europe S.r.l. Mobility System Lab, European R&D Centre
   Chief Researcher 木村 宗太
英国向けアルミ車両に搭載されている衝突エネルギ吸収構造の開発について紹介する。特に,衝突エネルギ吸収構造の特徴や,衝突解析と実物構造の衝突試験による開発プロセスについて述べる。

16:35~16:55 総合討論・まとめ  講師・世話人全員
16:55~17:00 閉会の挨拶

(世話人:防衛大学校 山田浩之,名古屋工業大学 西田政弘,株式会社本田技術研究所 谷畑昭人)
主催一般社団法人軽金属学会
後援公益財団法人軽金属奨学会(申請中)
協賛日本アルミニウム協会,日本マグネシウム協会,日本チタン協会,日本金属学会,日本鉄鋼協会,日本材料学会,日本機械学会,日本塑性加工学会,日本鍛造協会,日本鋳造工学会,日本顕微鏡学会,軽金属製品協会,軽金属溶接協会,資源・素材学会,自動車技術会,日本ダイカスト協会,溶接学会,粉体粉末冶金協会,日本航空宇宙学会,日本複合材料学会,日本高圧力技術協会(依頼中)
会場Webexミーティングを利用したオンライン開催
参加費正会員 10,000円 維持・協賛学協会員15,000円 学生会員1,000円 非会員20,000円 学生非会員2,000円
定員90名
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